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色々の記録。noteから移行

フルタイムで働く社会人、普通運転免許を取得するの巻。

タイトルの通りです、いや~~~大変でした。

車校への申し込みを終えたあと、6月の中旬から授業を受け始めたので、トータルでかかった期間は2カ月とちょっと。

平日は週に1〜2日程度、定時後に通い、あとは土日でまとまったコマ数を消化する、というスタイルで臨んだ。

 

 

 

なぜ取ろうと思ったか

そもそもなぜ大学時代に取っていなかったのかという話なのだと思うのだけれど、元々東京生まれで、20年以上ずっと、歩いてすぐに地下鉄の駅があるような場所で育っていたので、車の重要性をそんなに認識していなかった。慣れない運転をするより電車の方がのんびりできるし、電車は5分くれば大抵来るし。あと大学生の頃はシンプルにお金がなかった。学生の乏しいバイト代では、車校に通うための20万円を捻出する余裕がなかったのだ。

というわけで免許を取らずに社会に出てしまったわけだけれど、去年ついに東京都外に出て、これまでよりは車があったほうが便利な環境に暮らすようになった。また、ここ数年始めた新たな趣味に山登りがあり、やはりアクセスの悪い登山口に行くには車に乗れたほうが便利だろう、と思うようになった。

あとは友人と車で外出しても、やっぱり運転できない、いざというときドライバー役を買って出ることができない、ということへの申し訳なさを感じ始めるようになったこともある。日常的に運転するつもりがあるにせよないにせよ、いっちょ取っておくべきだ、と思ったわけだった。

 

 

申込み~仮免編

電車とバスで移動して30分前後の距離にある自動車学校にした。最寄り駅へ送迎に来ている別の学校もあったが、知り合いが過去に通っていて割とよかったと言っていたのと、その人はペーパードライバーではなくちゃんと今も運転しているので、きっと実践的に教えてくれる学校なんだろうなと思ってそこにしたのだった。

受講料を振り込んで、初日は視力検定、写真撮影とスケジュール決めを行った。私は全ての技能教習を事前に予約する方式にしたためだ。平日の日中は仕事をしているので、平日の夜は1コマ×週1~2回、あとは土日祝日にまとめて複数コマ消化する方向で、と大まかに希望を伝えると係りの人が全て予定を組んで予約を行ってくれた。

追加料金はいくらかかかったが、今思えばこれが本当によかったと思う。キャンセル料がかかるのもあって、よほどのことがない限りサボったりドタキャンしようという気が起こらない。坂口恭平さんが「段取り力」の大事さを語っているけれど、本当に何事も段取りさえできれば、あとはやるだけ、なのだ。

(仕事でも暮らしでも、全部予定を組んでくれるマネージャーがいたらいいのに…)

www.shobunsha.co.jp

学科教習は全てオンラインだったため、技能教習の予約とは別に、おおまかなマイルストーンを提示されて(「XX日までにXXコマ目まで受けておいてください」というもの)、早速申し込みをした次の日から受け始めた。受講中の視聴姿勢がスマホやPCのカメラで撮影されていて、例えば目を瞑っていたり挙動がおかしかったりすると警告文が出されたり、あまりに酷いと途中で視聴を打ち切られたりするのが大変だった(視聴を打ち切られた場合はそれまでの視聴時間はパーになる)。姿勢に気を遣いながら50分間座り続けるというのはかなりきつく、変に力が入っていたのか腰を痛めた。それでも片道30分の道をわざわざ車校まで通うのはかなりの手間なので、オンラインで学科が完結できたことはよかったと思う。

肝心の運転の方はというと、初めての技能教習で、文字通り人生で初めてハンドルに触った時に何がなんだかわからずカーブでハンドルから手を離してしまうという大失態を犯したものの、練習を重ねるごとに運転に慣れていった。

一度、私のハンドルワークがあまりに酷かったのか一時間の大半をエンジンを切ってハンドルの回し方をレクチャーする教官にあたったことがあったが、結果としてあれはとても良い練習だったと思う。頭で「こっちに動きたい」と考えるのと、ハンドルを切るために手を動かすのが、なんというか一つの回路で繋がったような気がする。実際にその練習をしてからは特に運転で大きく困ることはなくなり、鬼門と言われるS字やクランクもわりかし普通にクリアした。

仮免の学科試験・技能検定は入校から一カ月くらい経った頃にパスした。どちらも大きな問題なく通過できたことにホッとしつつも、まだ本免を取るまでの道のりが同じくらい残っていることに少しげんなりしていた。

 

仮免〜卒検編

いよいよ路上教習が始まった。仮免取得後初回の教習で、「早速路上に出ますからね」と言われ、平日の夜間だったこともあり、夜道へゴー。途中、暗い道でタヌキを轢きかけたり(どんだけ田舎なんだ)、停止線が思っていたより交差点から遠い位置にあることに戸惑ったり(内輪差対策のため)しながらもなんとか走り切った。基本的に路上では道の流れに乗るだけなので、教習所の構内を走るより簡単だなと思う場面もあったものの、まさに凶器にもなりうる鉄の塊を走らせているという恐怖感と緊張感から手が汗でびしゃびしゃだった。

割と私は緊張しいな方なので、結局この運転中の手汗は卒検の時になるまでずっとおさまるところを知らなかったのだが、運転自体には段々と慣れていった。路上を走るほうが景色が変わって楽しいので、卒検までの期間中はあまりしんどいことは記憶にない。強いてしんどかったことを言えば、複数コマセットで受けなくてはいけない授業の時に拘束時間が長くて疲れたことと、他の教習生と合同で受けるときに後部座席に乗っていて車酔いに悩まされたことくらいだった。

卒検はやや苦手なコースに当たらず、比較的穏やかなコースを引くことができたので運がよかった。構内課題の右バック駐車(方向変換)も難なくクリア。特に減点項目がなかったようで、最後のフィードバックでは特に何も言われず合格。ウィンカーを戻すタイミングがやや遅かった場面があったように思うので、「これでいいのか…」と思いつつも、何も言われなかったので良いことにした。

 

 

本免学科試験・免許交付編

かくかくしかじかで平日に休みを取らないといけないんです、という話を同僚と上司にしたら快く勤務日程を調整してくれたので、半休を取得して免許センターまで行ってきた。免許センターでは全てがシステマチックに進んで興味深かった。大量の新規免許取得者を一度に捌くためのフローが素晴らしく出来上がっており、食品か何かの加工場のようだった。我々はさながら俎板の上の鯉。

特に視力検査は両目で合わせて三つしか記号を確認していない上に、一つ答えを間違った気がするのだがよかったのだろうか。何も言われなかったのでこれもよかったこととする。

教習所で受けた効果測定からやや日程が空いていた上に、いい加減免許取得にも飽きてきていて、勉強する意欲を失っていたために、正直なところ本免の学科試験が一番感触が悪かった。合格発表でモニターに番号が表示される直前、「こんなにドキドキするくらいならちゃんと準備しておけばよかったな」と後悔した。まあそれでもちゃんと受かっていたのでよかった。もう二度と学科試験は受けたくないので免許を失効しないように気をつけようと思う。

何の心の準備も顔の確認もさせてくれない写真撮影を行い、収入印紙を貼った紙と引き換えに免許を交付されて終了。長い長い道のりがやっと終わったぞという気持ちと、こんなプラスチックのカード一枚でおしまいかい、という呆気ないような感情とが半々。とにもかくにも無事に取得できてよかった。

 

おわりに

今年の初めに「運転免許を取りたい」と目標を掲げていたので、まずはそれを達成できてよかったと思う。また、割と何事もサボったり失速したりしてしまいがちな自分がちゃんと二カ月という期間での取得をできたことは、それなりの自信になった。

友人がLINEで教習の愚痴や進捗報告に付き合ってくれたので、モチベーションを保つことができた。何かをするときに周囲を巻き込むということの効能を感じた。また、免許が取れたら絶対このことをブログに書こうと思っていたので、それもモチベになったと思う。特に本免学科試験はどうしても早く受けたくて、調整可能な日程の中では一番早い日付にした。

まだあまり駐車ができるビジョンは湧いていないので、駐車に関しては追い追い広い駐車場(ホームセンターの屋上とか、IKEAの屋上とか)で練習するつもり。